第11話:思いがけぬ褒美
トンイを救った粛宗が、チャン・オクチョンの無実を知らされ翌日、重臣らに事件について真相を究明し、ソ・ヨンギに黒幕を暴くよう命じます。
清国に行っていたチャン・オクチョンの兄であるチャン・ヒジェが帰ってきました。
チャン・オクチョンはトンイを重用しようとしていたのですが、兄は「賎婢(チョンビ)でありながら有能だったのはチャン尚宮様です。そういう人はお一人で十分です。
妹・オクチョンをいずれ王の側室にし自分の地位をも上り詰めようと考えていたチャン・ヒジェはチャン・オクチョンがトンイを肩入れするのは気に入りませんでした。
それでもオクチョンは「トンイは賢いのに、賎婢(チョンビ)のままでは哀れです。能力が発揮できるようお力添えを。」そう粛宗に申し出ていたのです。
それを思い出した粛宗は、翌朝すぐさま監察府(カンチャルブ)の最高尚宮(チェゴサングン)に王命を下しました。
「掌楽院(チャンアゴン)の奴婢 チョン・トンイは本日丙寅年3月11日、チョン・トンイは、内命婦(ネミョンブ)の女官として入宮し、監察府(カンチャルブ)の配属となる。
本日より内命婦(ネミョンブ)の監察女官として謹んで王命に従え」
第12話:新たな試練
賎婢(チョンビ)から内命婦(ネミョンブ)という、宮中では官職を持つ宮女の組織を監督し調査する監察府(カンチャルブ)という部署に配属となったトンイ。
当然、宮中は騒然となっていました。
賎婢(チョンビ)が女官になったその才能で、監察府(カンチャルブ)の威信を落とし込んだ奴婢を歓迎できません。
あまりの事態にトンイも、オクチョンにどういうことなのか事情を聞きました。
オクチョンは「お前にはその素質が十分にある。お前は官僚や監察宮女に二度買った。王様もその誰よりも理解されておる。」
しかしトンイは、粛宗(スクチョン)を判官だと思っているので王とは知りません。
そのため「会ったこともない私になぜ?」と不思議でした。
監察府(カンチャルブ)の最高尚宮であるチェゴサングンはこの決定を不服として、内需司(ネスサ)に抗議することを決定します。
チェゴサングンは、チャン・オクチョンの企みだと思っているのです。
イニョン王妃にもこの決定は取り消してほしいと申し出ますが、イニョン王妃自身もトンイの才能を認めています。
それゆえ、自分も納得した上で許諾したのです。
第13話:期待に応えて
監察府(カンチャルブ)の威信に関わるとトンイの配属を歓迎していない宮女たちは、定期試才(シジェ)を開いて、それにトンイも参加させます。
試才(シジェ)とは、監察府(カンチャルブ)が定期的に開いている宮女の試験のことです。
「乙」以上で合格とし、それ以外は不合格となるため同時に宮女の資格を失うというものでした。
しかし、トンイは監察府(カンチャルブ)に入ったばかりでまだ何も学んでいません。
当然、その試験に合格できるはずもないとトンイは絶望的になります。
二人一組で試才(シジェ)を受けますが、トンイと組んだ宮女チョンイムはスラスラと暗唱できたのに対しトンイは当然何も答えられません。
ユ尚宮は、トンイに不合格と宣言します。
トンイには「できる限りで良いから」と言っていたこともあり、トンイはもう一度試験を受けさせてほしいと懇願しましたが、ユ尚宮は受け入れません。
この険悪な雰囲気にポン尚宮が、「歩き始めた子どもに走らせるのは無理があります。しかも王妃様の允許(いんきょ)で入った者です。」と抗議します。
允許(いんきょ)とは、臣下の要求を許諾することです。
第14話:密輸商人
卑劣なやり方でトンイを不合格にしたユ尚宮は罷免し、チョン・オクチョンをチェゴサングンに指名します。
再試験では、ウングムという女官と組んで試験を受けることになったのです。
トンイは夜を呈して月明かりの下で必死に勉強をし、見事試験に合格したのです。
そのころ捕庁(ポチョン)では、義禁府(ウイグンブ)の官吏から捜査訓練を受講する日になっていました。
捕庁(ポチョン)とは、現在の警察と似た機関のことです。
そして義禁府(ウイグンブ)とは、主に重罪人を扱う現在の検察と似た機関になります。
その訓練に参加するのがトンイが兄と慕う、チャ・チョンスでした。
講義を受けるチョンスと同じ部屋にトンイもいたのですが、二人ともお互いの存在に気付きません。
その後、昔手渡しした鉢巻を見てトンイはチョンスが同じ宮廷内にいることを知り、宮廷内で再会を果たしました。
その後、潜入捜査をすることになり同行する女官が選ばれます。
捜査は、清の使節団の中に密貿易商のキム・ユンダルという男がいるとの情報が入ったからでした。
ユンダルは朝鮮人でしたが、官職にも就いています。
その潜入捜査に、トンイも選ばれたのです。
第15話:あの方が王様…
清の使節団に潜入捜査が疑われ、合図を送ってないのになぜ疑われたのか腑に落ちないトンイは、そのとき見つけた細長い紙に書かれた文字が気になりました。
あとでチョンスに尋ねると、それは暗号だったのです。
慕華館(モファグァン)にいる者が何かを隠していると悟ったトンイでした。
また粛宗も、「我が国での罪は許されない。」と自ら使節団の代表に会うと言います。
暗号が書かれた細長い紙の側には、円筒があるはずだとチョンスから聞いたトンイは慕華館(モファグァン)にうまく潜入できたのですが、宴に参加していたオ・ホヤンがトンイを見付け騒ぎ出します。
細長い円筒を見つけたトンイは、清の兵士に追われ逃げまどいました。
トンイが逃げた先には、なぜかあの判官がいたのです。
トンイは「判官様?なぜ慕華館(モファグァン)にいるのですか?」
奴婢の姿をしているトンイに粛宗も驚きます。
「トンイ、なぜここにいるのだ?」
トンイは「助けてください!追われているのです」と咄嗟に、粛宗の手を取りました。
それを見ていた王の側近が「こら!…王様」
その言葉を聞いて、トンイはキョトンとした顔になります。
「判官様、どういうことですか?王様とは?」
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