第31話:ためらう心
粛宗はトンイを「承恩尚宮(スンウンサングン)」に任命しました。
承恩尚宮とは、王との同衾によって尚宮の資格が与えられた者という意味です。
トンイは、自分にはふさわしくない想いもありながら尚宮の衣装に身を固めます。
粛宗はトンイを承恩尚宮に任命しておきながら、トンイが受け入れるか少しうろたえていました。
トンイを救うための手段ではなく、ちゃんと婚姻関係を結びトンイの心を得たいと考えてのことでした。
ハン内官は微笑みながら「王様、僭越ながら一言申し上げます。そうお考えなら、そのお気持ちをそのままお伝えください。それ以外に必要なものなどございません」と。
その言葉通り、粛宗はトンイに嘘や偽りではないことを告げます。
自分の気持ちを整理するトンイ。
トンイの兄チョンスが粛宗に、トンイに対する気持ちを問います。
粛宗は「それは兄としてか?それとも男としてか?
一瞬言葉に詰まるチョンスでしたが、はっきり「兄としてです」と答えました。
トンイは自分が剣契(コムゲ)の娘の身であるために、王のそばにはいられないと思っていましたが、チョンスに「王様に会う前のころのように生きられるのか?」と聞かれ、何も答えられないトンイ。
第32話:命がけの取り引き
トンイは父と兄が命を落とした崖で考え込んでいましたが、そこの現れた粛宗に、「余のそばにいてくれ」と言われ、トンイは大粒の涙を流し「私でいいのでしょうか?王様のそばにいたいです。許されるなら…」
禧嬪は、自分が王妃の座にいる限りトンイに奪われるものはないと兄であるチャン・ヒジェを釈放すれば、トンイを承恩尚宮(スンウンサングン)として認めると申し出ました。
その後、トンイの居所で女官たちが次々と病に倒れる自体が起きます。
これは、禧嬪の母であるオ・ユンが仕組んだことでした。
しかし世子の居所である東宮殿でも病人が出ており、驚いた禧嬪が駆け付けます。
東宮殿では、これがすべてトンイの陰謀であるという噂が広まりました。
同じく心配して東宮殿に駆け付けた粛宗。
そのころトンイの居所では、世子を狙った陰謀であるとして、義禁府(ウイグンブ)に病気になった女官たちが連行されていきました。
トンイは禧嬪に捉えられた女官たちを解放してほしいと願い出ます。
しかしすべて義禁府と監察府で解決するとトンイの申し出を聞き入れません。
第33話:疫病の正体
トンイは宮殿に広まる疫病の原因を突き止めたいと禧嬪に申し出て、3日の猶予を貰っていました。
一方、ソ・ヨンギとチャ・チョンスはシム・ウンテクと合流して都への道を急いでいました。
そのころトンイは水辣間(スラッカン)の女官の手がやけどで赤くなっているのを見ます。
トンイは薬を渡しますが、女官は「申し訳ありませんが、私たちは何も塗れません」というのです。
料理を作る水辣間では、手に何も塗れないことになっているとポン尚宮が説明します。
トンイは、疫病の正体を特定する突破口が開けたと思いました。
それは、おしろいです。
直ちにこのおしろいの入手経路が捜査されました。
このおしろいは宮外で作られたもので、市場の粉売りからおしろいを買ったという女官が見つかります。
その女官は、禧嬪の実家に足しげく通っていたのです。
宮殿に戻ったソ・ヨンギとチャ・チョンスは暗い表情をしています。
世子の側近として更なる権力を手にした王妃の一派。
そして、トンイが命懸けで手に入れた「謄録類抄(トゥンノンユチョ)」は何の効力もなく無用の物になることが無念でなりませんでした。
第34話:消せない過去
更なる権力を手にしたと歓喜していたチャン・ヒジェに、慕華館(モファグァン)から呼び出しがかかります。
「謄録類抄(トゥンノンユチョ)」が偽物と分かり、「本物の「謄録類抄」を渡さねば王に告げる」と言われたヒジェは、生気を失ったようにフラフラと歩いていました。
ユン氏がトンイの過去に何も記録がないことが不自然だとして、トンイの正体を暴くため、トンイを後宮牒紙(フグンチョブチ)に任命すると発令したのです。
後宮牒紙になるには、形式的なものだがトンイの両親や本籍などを確認してもらう必要があります。
この手続きでトンイの正体を暴こうと考えたのです。
「こんなことになるとは」とうろたえるトンイですが、チョンスは「こんな時のために準備はしてあるから心配いらない」といいます。
粛宗はトンイが賎民出身であることは知っていますが、それが大罪でない限り処罰はできないと考えていますが、詳しい事情を知りたいとソ・ヨンギに話しました。
少し前、トンイが父と兄の命日を祈るために崖に行ったが、そこで父が絶命したことを知ります。
それを聞いたソ・ヨンギは動揺しました。
やはりあの少女がトンイであったことをヨンギは確信しました。
第35話:禁じられた告白
ソ・ヨンギにやはりあの時の少女だったかと問い詰められたトンイは、ついに自分が剣契(コムゲ)の頭の娘チェ・トンイだと認めました。
トンイは自分の口から王様に話させてほしいと言いますが、ソ・ヨンギはそれを許しません。
一方、トンイの記録がなかなか見つけられない禧嬪は、ソ・ヨンギが剣契の記録を探していたことが分かりました。
この事実はやはり自分の口から王に話そうとトンイは決めています。
しかし話があると粛宗と会っていたとトンイですが、いざとなると凍り付いたように口を閉ざしてしまいました。
その姿を見た粛宗は、「もう何も話さずともよい」と言います。
ソ・ヨンギが許可なしにいきなり飛び込んできてトンイをりつけるように追い出しました。
ソ・ヨンギは粛宗にトンイの奴隷記録を差し出します。
「父はチョン・ムジン、母はキム・コミ、成川(ソンチョン)の妓房(キバン)に売られました。
禧嬪様は、成川の生まれではありません。
主人の収奪に耐え切れず逃げ出し、賎民を助けていた剣契の協力により逃走したようです」
剣契の助けを借りた罪の意識がトンイを苦しめていると、ヨンギは架空の事情を話しました。
粛宗もこれを信じます。
運命を変えた女性、王宮の秘密を解き明かす。
韓流ドラマ『トンイ』を
▲31日間無料トライアル▲
\U-NEXTが一番おすすめ/