これまで育てた我が子が、実は取り違えによる他人の子と知ったなら…。
育ての子と血縁の子とどっちを選びますか?
映画『そして父になる』は、取り違えという実話を題材にした是枝裕和監督のオリジナル作品です。
海外でも評価され、第66回カンヌ国際映画祭審査員賞を受賞しました。
普遍的な「家族」をテーマにした作品は、世界中の人の心に響いたといえます。
この記事では、映画『そして父になる』のあらすじをネタバレでくわしく解説します。
家族の在り方について問われる結末は、はたして育ての子と血縁の子とどっちを選択したのでしょうか?
また、映画で両親を演じた主要キャスト、意外な結末や見た人の感想などもご紹介します。
血の絆を超えて、心で結ばれた家族。
映画『そして父になる』を
▲31日間無料トライアル▲
\U-NEXTが一番おすすめ/
こちらもCHECK
-
U-NEXT無料トライアルのやり方!月額利用料や解約方法も詳しく紹介!
U-NEXTとは、日本のオンライン動画配信サービスであり、映画やドラマ、アニメ、ドキュメンタリーなどのコンテンツを提供しており、国内最大級の動画配信サービスとして知られています。 U-NEXTを選ぶ理 ...
続きを見る
映画『そして父になる』のあらすじ
野々宮良太は、仕事が多忙なエリートビジネスマン。
妻と6歳の息子慶多と一緒に高層マンションで暮らしている。
ある日、慶多を生んだ病院から連絡があり、実は慶多は取り違えられた他人の子供であると聞かされる。
それを知った良太は、自分と性格が違い過ぎる息子に思い当たる部分があったと感じ、妻のみどりはなぜ気づかなかったのかと自分を責めていた。
一方、相手の家族は群馬県の前橋で小さな電気屋を経営する斉木雄大とゆかり夫妻。
6歳になる子供は長男として育てられていた。
斉木一家は、何よりも子供との時間を大切にしているにぎやかな家族だった。
過去の取り違え事件では血縁の方をとることから、良太は子供を交換するなら早いうちにと提案する。
やがて子供を交換し、本当の家族の元で暮らし始めることになるが…。
映画『そして父になる』を
▲31日間無料トライアル▲
映画『そして父になる』育ての子と血縁の子のどっちを選んだ?
最終的に野々宮良太は育ての子と血縁の子のどっちを選んだのでしょうか?
結論から言うと、見た人の解釈により2つの意味に取れる結末と言えます。
なぜなら、物語の終盤で良太が「もうミッションは終わりだ」と慶多に告げたからです。
「ミッション」とは、斉木家に行く前に良太と慶多の親子で約束したこと。
- これからは、むこうのおじさんとおばさんをお父さんお母さんって呼ぶこと。
- 寂しくても泣いたり電話したりしてはダメだ。
という事を意味していました。
そのミッションを終わりにしていいという言い方は、
「新しい家族とずっと暮らすのはやっぱりおしまいにしよう、元にもどろう」なのか、「これからは新しい家族とずっと暮らすんだから、泣いても電話しても自由にしてもいいんだよ」とも推測できますよね。
映画『そして父になる』のネタバレを結末まで解説!
ここでは映画『そして父になる』のネタバレを結末まで解説します。
突然、我が子が他人の子どもであると判明した野々宮夫妻と斉木夫妻。
6年間育ててきた子どもを簡単に手放すことができずに、葛藤を抱えることになります。
突然の連絡
建設会社に勤務する野々宮良太は、妻のみどり、息子の慶多と高層マンションに住んでいる。
6歳になった慶多のために小学校の受験の面接をし、ピアノも習わせている。
ある日野々宮家に、慶多を生んだ前橋の病院から連絡が入る。
その内容は、慶多が他人の子供と取り違えたかもしれないというものだった。
突然の話にとまどう野々宮夫妻だが、DNA鑑定をした結果、親子関係が無いことがわかる。
後日、良太とみどりは相手方の斉木雄大とゆかり夫妻と対面する。
本当の息子は斉木琉晴と名づけられ育てられていた。
病院側は取り違えがあった場合、100パーセント交換を選ぶので小学校に上がる前に決断した方がいいとすすめる。
一度家族で会うことを提案した良太は、ショッピングモールにお互いの家族を連れてくる。
琉晴は弟と妹の三人兄弟で、母親のゆかりは「一人だけ似ていない」とみどりに話す。
子供の交換生活が始まる
その後、良太は大学の同期である弁護士の鈴木に、両方の子供を引き取ることができないだろうかと相談する。
病院側との話し合いでは交換に向けて進めようとするが、斉木夫妻は交換に対して急ぎたくない。
そこで良太は、まずは週末だけでも子供を交換してみることを提案する。
前橋の斉木家の古びた外観を見た良太は、自分の家と違い過ぎることに不満をもらす。
斉木家ではみんなで食卓を囲み、お風呂も一緒に入り、壊れたおもちゃを直して遊ぶ。
そんな家族を珍しそうに慶多は見ている。
ショッピングモールで再び交流した親子。
帰り際に良太は「二人とも自分が引き取りたい」と持ちかけるが、斉木夫妻は拒否する。
せっかく仲良くなりかけていた家族同士が、この話のために気まずくなってしまう。
取り違えの真実
裁判では、病院側の証言者として担当した元看護士が証言をする。
彼女は、子供の取り違えは自分がわざとやったことだったと告白。
その理由は、一番高い個室に入っている野々宮家が妬ましいと思ったからという自分勝手なものだった。
野々宮と斉木夫妻は怒りを募らせるが、看護師の犯した罪はすでに時効になっていた。
慶多へのミッション
このまま引き延ばすのはお互いつらくなるということで、ついに子供を交換することになる。
良太は慶多に「これからは向こうの家族をお父さんお母さんと呼ぶこと、寂しくても泣いたり電話をかけるのはだめ、これもミッションだから」と伝える。
琉晴をマンションへ引き取った野々宮夫妻。
だが、決まり事がたくさんあり、ピアノを弾けば注意され、壊れたおもちゃを直してもらえない良太のことを琉晴は「パパとちがう」と言う。
やがて寂しくなった琉晴は、ひとりで電車に乗って斉木家へ戻って行く。
連れ戻しに来た良太は、斉木夫妻に「勝手に家出をしたことに対して叱ってほしかった」と言う。
しかし、「親子でうまくいっていないなら戻してもらってもいいし、慶多と琉晴の両方引き取っても構わない」と逆に言い返される。
その出来事があってから、良太は前向きに琉晴と親子関係を築こうと努力し始める。
だが、琉晴に「パパとママの場所に帰りたい」と言われてしまう。
もうミッションは終わり
そんな琉晴を連れて再び前橋の斉木家を訪れた良太とみどり。
良太の声に気づいた慶多は、突然何も言わずに外へ飛び出していく。
追いかけて来る良太を無視して歩き続ける慶多は、「パパはパパじゃない」と言う。
良太は「ごめんな、もうミッションなんか終わりだ」と謝り抱きしめる。
心配して外で待っていた家族達の元に、ようやく良太と慶多が帰ってきた。
安心した皆はやがて家の中へと入っていく。
映画『そして父になる』を
▲31日間無料トライアル▲
映画『そして父になる』の主要キャスト一覧
映画『そして父になる』の公式Twitterアカウントがオープンしました!本作は、是枝裕和監督×福山雅治主演最新作です。
10月5日(土)の公開に向けて、最新情報をお届けしますので、ぜひお楽しみに!!#そして父になる pic.twitter.com/Qnd4iZRwIo— 映画『そして父になる』公式アカウント (@soshitechichi) May 14, 2013
ここでは、映画『そして父になる』の主要キャストを紹介します。
高層マンションで何不自由なく暮らす「仕事人間」の野々宮良太。
ご近所さん相手の「小さな電気屋のおやじ」斉木雄大。
相反する父親役をそれぞれ福山雅治とリリー・フランキーが演じています。
野々宮良太(ののみや りょうた)…福山雅治
成功した建築家で、完璧を求める性格。
実の息子が自分のものではないことを知り、家族との関係に葛藤します。
野々宮みどり(ののみや みどり)…尾野真千子
良太の妻で、優しく理解ある性格。
夫と共に子どもの取り違えの事実に直面し、どう対応するか悩む。
斉木雄大(さいき ゆうだい)…リリー・フランキー
小さな電器店を営む地に足のついた男性。
実の息子が他人に育てられていた事実を知り、その対応に苦悩する。
斉木ゆかり(さいき ゆかり)…真木よう子
雄大の妻で、家族想いの女性。
取り違えられた子どもたちの問題に対して、夫と共に解決を模索する。
野々宮慶多(ののみや けいた)…二宮慶多
良太とみどりに育てられた少年。
実の両親が斉木夫妻であることを知り、自身のアイデンティティに戸惑う。
斉木琉晴(さいき りゅうせい)…黄升炫
斉木夫妻に育てられた少年。
実の両親が野々宮夫妻であることが判明し、新たな自己を模索する。
鈴木悟(すずき さとる)…田中哲司
映画の中で良太の同僚や友人として登場。
良太のサポートをすることもあれば、彼の行動に疑問を投げかける場面も。
宮崎祥子(みやざき しょうこ)…中村ゆり
良太の職場の同僚または友人。
彼のプライベートや仕事の悩みに耳を傾ける人物。
石関里子(いしぜき りこ)…樹木希林
良太の職場での上司または重要な役割を持つ人物。
良太のキャリアに影響を与える場面もある。
野々宮大輔(ののみや だいすけ)…髙橋和也
良太の兄弟や親戚として家族関係に介入。
家族間の問題や取り違え問題に対する別の視点を提供する。
野々宮のぶ子(ののみや のぶこ)…風吹ジュン
良太の母親として、家族の絆や伝統を重んじる。
取り違えの事実にどう対応するかで家族の支えとなる。
野々宮良助(ののみや りょうすけ)…夏八木勲
良太の父親。
彼の人生観や価値観が家族に大きな影響を与え、特に良太の決断に影響を及ぼす。
映画『そして父になる』を
▲31日間無料トライアル▲
映画『そして父になる』の見どころ
映画『そして父になる』の見どころは、どんなところなのでしょうか?
やはり、家族として一緒に暮らしてきた子供が、「実は他人の子どもだった」という事実を突きつけられた時の苦悩があげられます。
自分なら一体どうするのか?ということを考えて見てしまいますよね?
良太が自分の父親から言われた「やはり血だよ。ますます子供は似てくる」という言葉を重く受け止め、血を分けた子供を引き取りたい気持ちになることも考えられますね。
あるいは、母親である立場なら「なぜ一番身近にいながら取り違えに気づくことができなかったのか」と、みどりのように思い悩んでしまうかもしれません。
一方、斉木雄大は子供を育てる事は「時間をかけること」だと良太に言います。
遊ぶときは全力で子供に向き合い、共に過ごす時間を大事にするのだと。
対する良太は仕事が忙しく、慶多の寝顔しか見ることができない生活でした。
両方の家族で一緒にショッピングモールへ出かけても、子供たちと遊ぶことはしません。
映画『そして父になる』の評価は?
本作の累計成績が動員:2,574,152名/興収:3,001,430,500円と、公開49日目に累計興収30億円を突破しました!! たくさんの応援ありがとうございます!!#そして父になる pic.twitter.com/ZPFqIkuU6Q
— 映画『そして父になる』公式アカウント (@soshitechichi) November 12, 2013
映画『そして父になる』は血縁関係がそんなに大事なのか?というのを問われているように思います。
父親だったらどうだろう、母親であればこう思うだろう、一番かわいそうなのは子どもたちだ、などと感情移入しながら見てしまいます。
また、タイトルにあるように福山雅治演じる野々宮良太が、悲劇をきっかけに良い父親になろうと成長していく話にも感じました。
これまでは一流企業に勤めていて、子供のお受験にも熱心で勝ち組を自覚していた良太。
ところが息子の慶多はピアノを習わせても上達しない、自分に似ず優しすぎる性格。
その息子が他人の子であると知った時に「やっぱりそういうことか…」という一言を口にしてしまいます。
みどりは、良太がつぶやいたこの言葉に対して「あなたほど慶多が優秀じゃなかったことが信じられなかったんでしょ」と問い詰める場面も。
また、実子の琉晴を引き取って暮らしてみたものの、コミュニケーションは少なく、壊れたラジコンを直してあげることもできません。
家庭環境だけで幸せは計れるのかと問われると、そうとも言い切れないように思いますね。
映画『そして父になる』を
▲31日間無料トライアル▲
映画『そして父になる』の感想や口コミ
ここでは映画『そして父になる』のSNS上での感想や口コミを紹介します。
家族をテーマにしていることもあり、父親と母親の葛藤を描いた話は、泣かないわけがない、号泣もの。
見る人の立場で印象が変わる、といった様々な感想を見受けられました。
【映画感想】その5
「そして父になる」病院の間違いで6年間育てた子供が他人の子供だったとわかる。血縁を大事にしたい父親と6年間育てた子供を大事にしたい母親との葛藤を描いた話。泣かないわけがないと思い見ましたが勿論泣きました。号泣ものです。
評価:★★★★★#ちぃ映画感想 #映画鑑賞 pic.twitter.com/TP55GMc20s
— ちねね@ピオフィFDプレイ中 (@amagumogu) May 5, 2022
観る人の立場で色々印象変わりそうですよね。
過去の「そして父になる」などの作品も私は子供が出来てから見たのですが、似た様な感想を持ちました。
同じ作品でも、独身時代に見て感じた事と、子持ちになってから見て感じる事は変わりますね。涙がよく出る事が多くなりました。— hit_pink (@hit_pink) July 8, 2022
映画『そして父になる』を
▲31日間無料トライアル▲
まとめ
映画『そして父になる』についてご紹介した記事を簡単にまとめると、
- 是枝裕和監督の第66回カンヌ国際映画祭審査員賞受賞作品。
- ある日突然、育ててきた子が他人の子供だったと知った父親と母親の葛藤を描いたドラマ。
- 育てた子と血縁の子のどっちを選んだかは、見る人に委ねられている。
この記事では映画『そして父になる』の結末はどっち?育てた子と血縁の子の最終選択と題して解説してきました。
最後までお読みいただきありがとうございました。