第1話
自宅のある一室にこもり、絵を描いているのは御曹司であるイヌクと結婚したマリ。
貧しい家庭で育った彼女の人生は、結婚で少しは救われるはずでした。
しかし、イヌクは気に入らないことがあるとすぐ暴力を振るう恐ろしい夫だったのです。
するとそこに、出かけていたイヌクが帰宅してきてマリのいる部屋へとやって来ます。
そして彼女は、夫から半ば強制的に食事へと連れていかれるのでした。
イヌクの誘いを断ればまた殴られてしまう…。
そのことを知っているマリには、もはや夫の命令に背くことなどできませんでした。
そんな中、イヌクはマリと食事中に急な仕事が入り苛立ちながらその場を去ります。
彼女は、夫がいないこの瞬間をチャンスとばかりにある人物のもとに向かおうと考えていました。
その人物とは、形成外科医であるジョンウォン。
マリは、絵を描きながら見ていた動画で彼の存在を知って自分の顔を別人に変えてもらおうとしたのです。
それは、イヌクから逃れたいという彼女の覚悟の表れでもありました。
しかし、そんなマリの行動はイヌクの部下にしっかりと監視されていたのです。
第2話
イヌクの父親・イルグクは、財閥一家であるゴンハグループの会長。
そのため、跡継ぎになる子どもをマリに早く生んで欲しいと思っていました。
しかし、結婚して5年経ったにもかかわらずイヌクたちの間に子どもは生まれる気配がなく…。
父から子どものことを急かされ、イライラしっぱなしのイヌク。
さらに、そのことをマリに相談しても拒否する一方で彼の怒りはどんどん募っていきます。
そしてとうとうイヌクは、いつものように彼女に暴力を振るってしまうのでした。
マリの顔は、自殺してしまったイヌクの母親にそっくりでした。
彼は、マリが母親に似ているという理由で過剰な愛情を注いでいるのです。
そんなイヌクとの間に子どもが生まれてしまえば、これまで以上に束縛がひどくなることは彼女が一番理解していました。
一方、ジョンウォンは長い間ベッドで植物状態のまま横たわっている妻・ハギョンを見つめていました。
いつか目覚めて欲しいと願いながら、彼女に毎日本を読み聞かせるジョンウォン。
ハギョンがこのような状態になったのは、彼女が不倫中に起きた交通事故が原因でした。
第3話
イヌクへの恐怖心を日に日に募らせていくマリ。
そんな彼女が助けを求めたのは、ジョンウォンでした。
一度は彼に顔を変える手術を断られてしまっていたものの、マリにはもう他になす術がなかったのです。
大雨の中、自分を呼ぶかすかな声に気づいたジョンウォン。
そこには、ずぶぬれになった状態で叫び続けているマリの姿がありました。
彼女は退勤するジョンウォンのあとをこっそりと追い、家までやってきていたのです。
マリを家に入れたジョンウォンは、ひとまず着替えてもらおうとハギョンの服を手渡します。
すると彼はその時、彼女の体中にあざがあること、そしてそれらが夫の暴力によってできたものだと知るのでした。
そんな中、ジョンウォンが急用で病院に戻ったためマリは一人彼の家で待つことになります。
しかし、胸騒ぎを覚えた彼女は認知症の母がいる施設に連絡してみることに。
するとやはり母の具合が悪いということだったので、マリはすぐさま施設に向かい…。
第4話
母のいる施設に到着したマリを待ち構えていたのは、なんとイヌク…!
部下から妻の失踪を知らされていた彼は、彼女の母親がいる介護医療院の看護師を買収して嘘をつかせたのです。
マリが執着心の強いイヌクから逃げることは、ほぼ不可能に近いことでした。
その頃、ジョンウォンは忽然と姿を消してしまったマリのことが気にかかっていました。
しかし、これからしばらく学会で不在になる彼にはどうすることもできません。
そこでジョンウォンは、ハギョンのギャラリーを任せているヘラにマリのことを託すのでした。
一方、イヌクによって家に連れ戻されてしまったマリは絶望の淵にいました。
なんと彼は、彼女のために銃を買ったと言うのです。
そしてイヌクは、おもむろに自殺した自分の母の話をし始めます。
実は彼の母親も、父・イルグクの暴力や束縛を苦に自ら命を絶っていました。
当時は、自分の母親を自殺に追い込んだ父親を憎んでいたイヌク。
しかし今となっては父親の気持ちが理解できる、という彼の言葉を聞いたマリは生きた心地がしませんでした。
第5話
イヌクの妻でいる限り、彼から離れることはできないと考えたマリ。
なぜなら、夫からもし離れようものなら銃の引き金が自分に向けて引かれてしまうから…。
そこではやはり顔を変えようと考えたマリはジョンウォンに連絡を取りますが、電話に出たのはヘラという女性。
しかも、もう二度と彼に連絡しないで欲しいと釘を刺されてしまいます。
ひそかに女ウォンに片想い中だったヘラは、マリの存在を良く思っていなかったのでした。
顔を変えることができないならば、とマリが次に考えた計画は自殺を装って逃げること。
そのために彼女は母をイヌクたちの知らない施設に移したあと、自分は海に身を投げたように見せかけます。
しかし、あと一歩のところで計画に失敗したマリは逆にイヌクに見つかりそうになってしまいます。
そんな彼の捜索から逃げきるため、彼女は夜になるまでずっと森の中で息を殺していました。
一方、海外での学会から帰国したジョンウォンは悲しい知らせを聞くことに。
なんと5年もの間植物状態だったハギョンが亡くなってしまったというのです。
そんな中、妻の納骨を終えたジョンウォンが自分の無力さを感じながら運転していると…。
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